サウジアラビアなどの湾岸諸国がカタールと断交している問題で、カタールの副首相で元外相のムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニーは、湾岸諸国側を「占領と支配の政策」だと批判。ドイツは両者側の仲介役となっているという。
一方、2022年にカタールで開催予定のワールドカップに関しFIFAのインファンティノ会長は、スイスメディアに対し、FIFAは地政学に干渉せず、これまで通りカタールと連携しており、開催に問題はないとしている。
6月11日付カタール
『アルジャジーラ』(AFP通信引用)は「カタールが“湾岸諸国”の“占領政策”を批判」との見出しで以下のように報道している。
「先週からカタールは「テロリズム」を巡りサウジが敵対するイランとの融和的関係が理由で、サウジ等の国から孤立状態が続いている。カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー外相の対テロ補佐官ムトラク・アル・カータニ氏は湾岸諸国によるカタール断交を「占領と支配の政策」だと批判。...
全部読む
6月11日付カタール
『アルジャジーラ』(AFP通信引用)は「カタールが“湾岸諸国”の“占領政策”を批判」との見出しで以下のように報道している。
「先週からカタールは「テロリズム」を巡りサウジが敵対するイランとの融和的関係が理由で、サウジ等の国から孤立状態が続いている。カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー外相の対テロ補佐官ムトラク・アル・カータニ氏は湾岸諸国によるカタール断交を「占領と支配の政策」だと批判。外相は、「諸国の狙い通りにならない。これはテロ対策でなく、テロへの資金提供である。そして我国の自治的による対外政策を捻じ曲げようという圧力をかけるもの。この占領的・支配的政策は上手くいかないだろう。テロリズムに関しては、カタールは一度もテロリズムを支援したことがなく、今後も支援しない。」等と述べている。」
同日付イラン
『イラン・プロジェクト』(RT引用)は「この紛争は戦争に発展する恐れがある:ペルシャ湾の石油危機下元ドイツ外相」との見出しで次の様に報道している。
「先週金曜、ドイツ外相は暴力的事態に発展するのを避け、カタールへの障壁が外されるようペルシャ湾岸諸国の関係修復のための外交努力に力を入れるよう呼びかけた。
ドイツの元外相で副首相のシグマ・ガブリエルは、ドイツ紙に対し、現在のアラブ湾岸諸国の危機は「劇的」で「この紛争が戦争に至る危険がある」と警告している。がその一方で、サウジアラビアやトルコ、またイランやクウェート等数か国の高官と「個人的な会話」をしたという内容を引用しながら、「状況は深刻なもの」だが、「前進するよい機会」は訪れると信じていると述べている。
ガブリエル氏の報道官は、カタール問題の原因となったイランに対し、「こちら側からも火に油を注ぐようなことのないよう」危機を助長するような行動をしないよう促したという。ドイツは仲介役となる意思はないものの、両者側の対話の助けになるよう努力すると述べている。」
6月12日付イスラエル
『Arutz Sheva』は「バーレーンがカタールの口座を凍結」との見出しで次の様に報道している。
「バーレーンの中央銀行は、国内金融機関に対し、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、バーレーンはブラックリスト上のカタール王室やムスリム同胞団を含む、カタール関連の個人19名と12項目の資産や銀行口座を凍結するよう指示した。カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー外相は、土曜、ハマスは「合法的抵抗勢力」だとし湾岸諸国の断交を拒絶した。」
同日付
『OANA』は「FIFA会長、カタールワールドカップに影響ない」との見出しで次の様に報道している。
「FIFAのジャンニ・インファンティノ会長は日曜、2022年のワールドカップ・カタール大会の開催に外交問題は影響しないとした。スイスメディアの取材で同氏は、FIFAは情勢を見守り、カタール当局とこれまでどおりやり取りをしている。FIFAの重要な役割は、サッカーであり、地政学への干渉でない。5年半後の大会までに、外交問題が正常に戻っている事を期待する。」と述べている。」
閉じる