ロシアは今秋総選挙を迎えるが、反政府勢力の台頭を警戒してか、投獄中の野党勢力代表アレクセイ・ナワルニー氏(45歳)当人及び同支援者らのSNSを使用不可にしている。そうした中、一時の気まぐれか、今年1月中旬から半年余り獄中にある同氏に対して、同氏の妻の面会を許可した。
8月6日付
『ロイター通信』:「野党勢力代表ナワルニー氏の妻が獄中の夫に3日間面会滞在」
野党勢力代表アレクセイ・ナワルニー氏の妻が8月5日、獄中にある夫との面会が許され、3日間刑務所隣接のホテルで滞在することができた旨インスタグラムで明らかにした。
同氏の妻ユリア・ナワルニー氏(45歳、経済学者)はSNS上で、夫から求められたボルシチシチュー・サクランボ等を持ち込んだが、“当局は、ボルシチの中に携帯電話が隠されていないか、パテを切り刻んでヘロインが入っていないか、更には、ドリンクにアルコールが入っていないか匂いをかいで確認していた”とし、更に“自身が衣服を脱いで不審物がないか調べる”とまで言われたと明かした。...
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8月6日付
『ロイター通信』:「野党勢力代表ナワルニー氏の妻が獄中の夫に3日間面会滞在」
野党勢力代表アレクセイ・ナワルニー氏の妻が8月5日、獄中にある夫との面会が許され、3日間刑務所隣接のホテルで滞在することができた旨インスタグラムで明らかにした。
同氏の妻ユリア・ナワルニー氏(45歳、経済学者)はSNS上で、夫から求められたボルシチシチュー・サクランボ等を持ち込んだが、“当局は、ボルシチの中に携帯電話が隠されていないか、パテを切り刻んでヘロインが入っていないか、更には、ドリンクにアルコールが入っていないか匂いをかいで確認していた”とし、更に“自身が衣服を脱いで不審物がないか調べる”とまで言われたと明かした。
ただ、ユリア氏によれば、ポクロフ(モスクワから約100㎞東)にある刑務所に隣接する面会者滞在用ホテルは“2つ星のちゃんとしたホテル”であって、監視用ガラスも鉄格子もない作りであり、“至福の3日間”を過ごせたという。
更に、ユリア氏によれば、夫はすごく痩せていて日焼けもしていたが、元気そうで微笑みを浮かべ、支援者に対してよろしく伝えるように言われたとする。
ナワルニー氏は、脚と背中に痛みを抱えていて、投獄後、十分な治療が受けられないことに反発して1ヵ月近くハンガーストライキを実行していた。
なお、ロシア国内では、投獄中の身であっても家族との面会を求める権利が認められているが、最終的には当該刑務官の判断に委ねられる。
今回、何故許可されたかについて、刑務所当局は一切コメントしていない。
一方、ロシア当局は先週、9月に予定されている総選挙での野党勢力台頭を恐れてか、ナワルニー氏及びロシア国内の支持者・支援団体の48ものSNSをブロックして使用できないようにしている。
同日付『DW(ドイチェ・ベレ、独国営放送局)』:「ナワルニー氏の妻、3日間の夫との面会にボルシチとサクランボを持参」
野党勢力代表のアレクセイ・ナワルニー氏の妻ユリア氏は8月5日のインスタグラムで、“痩せてはいたが元気そうな夫と至福の3日間を過ごした”と述べた。
ただ、面会に当たっては、“持ち込もうとしたボルシチやパテ等、徹底的に調べられ、自身も裸にされて不審物の有無をチェックされた”とも言及している。
同氏は、執行猶予期間中の出頭命令に従わなかったとして、1月中旬に帰国した途端に逮捕され、2年半の禁固刑を下されてポクロフ刑務所に投獄されている。
同氏や支援者によれば、そもそも容疑とされた横領罪そのものがでっち上げだとロシア当局を非難している。
なお、ユリア氏によれば、“至福の3日間が終わるや否や、彼は囚人服を着せられて独房に戻された”という。
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