『CNN』『ロイター通信』『AFP通信』など多くのメディアは、タイム誌がカショギ氏他のジャーナリストらを、真実の「The Guardians(監視者)」として「Person of the Year(今年の人)」に選出したと報じた。同誌は1927年以降「今年の人」を選出しているが、今回は今週発行された同誌の表紙を4種類作成し、選出された人々の写真を掲載した。
カショギ氏はサウジアラビア出身で、米国に在住し、ワシントンポストなどにサウジのムハンマド皇太子に批判的な記事を寄稿していたが、10月にトルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害された。...
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『CNN』『ロイター通信』『AFP通信』など多くのメディアは、タイム誌がカショギ氏他のジャーナリストらを、真実の「The Guardians(監視者)」として「Person of the Year(今年の人)」に選出したと報じた。同誌は1927年以降「今年の人」を選出しているが、今回は今週発行された同誌の表紙を4種類作成し、選出された人々の写真を掲載した。
カショギ氏はサウジアラビア出身で、米国に在住し、ワシントンポストなどにサウジのムハンマド皇太子に批判的な記事を寄稿していたが、10月にトルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害された。故人が「今年の人」に選出されたのは初めてである。
カショギ氏とともに選出されたのは、フィリピン人ジャーナリストのマリア・レッサ氏、ミャンマーで拘束されているロイター通信の記者2人、米メリーランド州で6月に銃撃を受けた日刊紙キャピタル・ガゼットの従業員らで、事件の犠牲となった5人も含まれる。
マリア・レッサ氏は、フィリピンのドゥテルテ大統領を批判し、脱税の罪で起訴されたニュースサイト「ラップラー」の最高経営責任者(CEO)だ。ロイター通信のワ・ロン記者とチョー・ソウ・ウー記者は、ミャンマー西部のラカイン州で殺害されたイスラム系少数民族ロヒンギャの取材をしていた1年前に身柄を拘束され、収監されたままである。2人は9月に国家機密法違反の罪で有罪判決を言い渡された。米日刊紙キャピタル・ガゼットは、メリーランド州アナポリスで6月に銃乱射事件の標的となり、5人が死亡した。
タイム誌のエドワード・フェルゼンタール編集長は、「選出候補を見ると、ロシアからリヤド、シリコンバレーまで、今年の重大ニュースの多くで、真実の操作や悪用が共通の要素となっていることが明らかになった。」と述べ、「そこで我々は、ジャマル・カショギ氏を始め、多大な危険を冒してより大きな真実を追求した4人の個人と1つの団体に焦点を当てることにした。」と今回の選出について説明した。
トランプ米大統領は、2016年の「今年の人」だったが、今回は次点にとどまった。ロシア疑惑の捜査に当たっているモラー特別検査官が3位だった。
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