政権批判のNYT論説はクーデターとバノン元首席戦略官(2018/09/10)
スティーブ・バノン元米首席戦略官が、ニューヨーク・タイムズ紙が掲載した匿名の政府高官による論説文について、「これはクーデーターだ」 と批判している。トランプ政権を内部から批判した論説文に関し、調査が進められており、犯人探しが続いているという。
9月10日付ロシア
『スプートニク』は「タイムズ紙の反トランプ論説に対しバノン氏:“これはクーデターだ”」との見出しで以下のように報道している。
スティーブ・バノン元政府戦略官はトランプの危機と南北戦争時のリンカーンを比較。イタリアで行われたロイターとのインタビューで、政府高官とされる匿名の情報提供者による水曜のタイムズ紙掲載の論説文に関してバンン氏は、抵抗勢力のクーデターだと批判した。...
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9月10日付ロシア
『スプートニク』は「タイムズ紙の反トランプ論説に対しバノン氏:“これはクーデターだ”」との見出しで以下のように報道している。
スティーブ・バノン元政府戦略官はトランプの危機と南北戦争時のリンカーンを比較。イタリアで行われたロイターとのインタビューで、政府高官とされる匿名の情報提供者による水曜のタイムズ紙掲載の論説文に関してバンン氏は、抵抗勢力のクーデターだと批判した。
大統領が同じくらい阻止を受けたのは、19世紀の苛酷な南北戦争で、ジョージ・マクレラン将軍が、リンカーン大統領の命令に背いた(民主党の北軍がリンカーンの大統領としての資質を疑問視)時以来であるとした。
トランプ氏含め多くの米国人から「正直者のエイブ」と称されるリンカーンは最初の共和党大統領であり、歴史家からは、最も尊敬され成功した大統領と評される。一方1864年マクレランは降格させられ、1864年民主党指名候補としてリンカーンに敗れた。
バノン氏は、トランプ氏に解雇された後にも、「共和党主流派」を批判、「共和党主流派にもトランプが大統領に相応しくないとする徒党もある。これは危機である。私は陰謀を抱く男でない。これまでも言ってきたように、ディープステート(影の政府)などない。挑戦的な政府なのだ。」と述べている。
論説の著者は分からないままであるが、トランプは誰か突き止めることに躍起になっていると報道されており、現在4,5人に絞られてきているという。国家安全保障上の問題として、セッションズ長官に調査を指示している。
9月9日付『ロイター通信』は「トランプ大統領は“クーデター”に直面しているとバノン氏」との見出しで以下のように報道している。
問題となっているタイムズ紙の論説文には、「政府高官の多くは、トランプ氏が掲げる一部の政策や危うい衝動を阻止しようと政権内で熱心に取り組んでいる」と書かれている。昨年辞任した際バノン氏は、CBSテレビで、「共和党主流派」が2016年の大統領選挙を無効にしトランプを退かせようとしていたと語っていた。バノン氏は、サンダース氏など民主党に対しては、「国民より優れていると思い込んでいる連中のしわざなのだから、誰が政権を取っても同じだ」とし、この政権の混乱に乗じないよう警告した。
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米、ハリケーンの現場からのテレビ中継は必要かとの議論起きる(2017/09/11)
ハリケーン・イルマがフロリダ半島に上陸した10日、米ニューヨークタイムズは、テレビで行われているハリケーンの現場からの生中継について論議が巻き起こっているとして、どうして記者たちをわざわざ危険な現場に派遣する必要があるのか、人々が疑問を投げかけているという記事を掲載した。
日本の台風中継と同様、米国でも、テレビ局の記者がレインコートを着て、ハリケーン等が襲う地域の現場に立ち、風雨がどれ位激しいかを実況で伝えるニュースや天気予報の番組を見かける。ずぶ濡れになった記者が、強い風に立っていられない状態を臨場感たっぷりに報じるものだ。
そうした中継は、重要な事件の現場を見てみたいという視聴者の要望に応えるものとして、数十年の歴史がある。しかしSNSの流行により、現場からの映像等もすぐに世界に拡散する現在では、危険な場所に立って中継し、カメラに向かって語るやり方のニュースの価値がどれ位あるのかについて、ますます疑問が持たれている。...
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日本の台風中継と同様、米国でも、テレビ局の記者がレインコートを着て、ハリケーン等が襲う地域の現場に立ち、風雨がどれ位激しいかを実況で伝えるニュースや天気予報の番組を見かける。ずぶ濡れになった記者が、強い風に立っていられない状態を臨場感たっぷりに報じるものだ。
そうした中継は、重要な事件の現場を見てみたいという視聴者の要望に応えるものとして、数十年の歴史がある。しかしSNSの流行により、現場からの映像等もすぐに世界に拡散する現在では、危険な場所に立って中継し、カメラに向かって語るやり方のニュースの価値がどれ位あるのかについて、ますます疑問が持たれている。特に記者が情報を伝えるにも難儀する場面等では、必要以上にセンセーショナルな光景を見せていると批判する声もある。
しかし、そうした現場の記者たちは、人々にハリケーンの深刻な脅威を感じさせ、そうした場所から離れるように説得するため、嵐のシーンは不可欠であると主張する。またベテラン記者たちは、命が危ない状況には至らないように十分注意していると説明する。
ハリケーンの生中継の慣行は、CBSテレビのニュースキャスターであったダン・ラザー氏が1961年に始めたものとされる。同氏は、初めてテレビでハリケーンのレーダー映像を生放送し、街に出て状況を直接報じた。その映像は、腰の高さまである水の中を苦労して歩く姿を生々しく映し出していた。今日では、この種の中継は当たり前のものとなったが、記者たちは批判を認識しつつ、現場ではどのような状態になっているかを報じることに意義があるとして、その正当化を試みている。
地方局はネットワーク局より人的・物的資源が少ないため、記者は自分でカメラを持ち、実況し、プロデューサーや編集者等も全て自分が務めるということもあり、非常に危険な行為と批判されている。自分がやらなければ他の誰かが必ずやるとプレッシャーもあるが、安全第一に徹することが肝要と記者たちは口を揃える。
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