中国、若者のゲーム依存対策で新規制を発表(2019/11/08)
中国政府当局は5日、若者のゲーム依存対策の一環として、時間制限やゲームの課金上限額などを定める新たな規制を発表した。中国は世界最大のビデオゲーム市場の1つだが、子どもたちの近視の悪化などの健康への影響や、ネット依存症への懸念から、同国政府はゲーム業界に対する規制を強化してきた経緯にある。
『AFP通信』や英
『BBC』『ガーディアン』などの報道によると、中国政府は5日に新規制を発表した際の声明で、「ゲームのコンテンツ、機能、ルールなどを修正」し、若者らがゲーム依存に陥ることを防止するようゲーム制作会社に求めた。
今回発表された新たな規制では、18歳未満の子どもは、夜10時から朝8時までオンラインゲームをすることができなくなり、日中などの時間帯でも、遊ぶことが可能な時間は、平日は90分まで、週末や祝日は3時間までに制限される。...
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『AFP通信』や英
『BBC』『ガーディアン』などの報道によると、中国政府は5日に新規制を発表した際の声明で、「ゲームのコンテンツ、機能、ルールなどを修正」し、若者らがゲーム依存に陥ることを防止するようゲーム制作会社に求めた。
今回発表された新たな規制では、18歳未満の子どもは、夜10時から朝8時までオンラインゲームをすることができなくなり、日中などの時間帯でも、遊ぶことが可能な時間は、平日は90分まで、週末や祝日は3時間までに制限される。オンラインゲームの課金上限額も、16歳未満については月200人民元(約3,130円)、16~18歳については月400元(約6,260円)までとなる。
新規制ではさらに、ゲームをする人全てに対し、ユーザー登録の際に、実名のほか、インスタント・メッセンジャーアプリのウィーチャット(微信)のアカウント情報や、電話番号、身分証明書番号などの個人情報の登録を義務付けるという。
本規制をめぐり、中国のソーシャルメディア、ウェイボー(新浪微博)上には7日、2億1000万件もの意見が寄せられた。あるユーザーは、「この発表は、若者はゲームをしてはならないということだ。中国の殆どの10代の若者は、朝6時半から夜10時までは学校などに行っている。」と批判した。また、親など自分以外の身分証番号などを入手して、アカウントを作成することも簡単にできるため、規制の効果を疑問視する投稿もあった。
昨年、中国政府はオンライン上で行うことが可能なゲームの数を制限すると発表し、新ゲームの発売などを抑制し、未成年の子供たちがゲームをする時間を削減する規制を導入している。今回の新規制はこうした動きをさらに進め、具体化したものだ。
未成年者のビデオゲーム利用の抑制については、企業側でも取り組みが進められている。世界最大のゲーム会社である中国のインターネットサービス大手テンセント(騰訊)は今年3月、新たな制限を設けると発表し、実名登録などの対策を既に講じている。
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米テスラ車の炎上動画が同社重要市場の中国で拡散、調査チーム派遣(2019/04/24)
米電気自動車(EV)メーカーのテスラは22日、停車中の同社製「モデルS」が炎上したとみられる動画が中国のソーシャルメディアに投稿されたことを受け、現地にチームを派遣して調査を開始したことを明らかにした。
『ロイター通信』や
『CNN』の報道によると、動画は上海の駐車場の監視カメラで撮影された短時間の映像で、テスラの高級セダン型EV「モデルS」と思われる車から白煙が上がっているところが映っていた。数秒後にEVは炎上し、その後すぐに動画は終わっている。周辺の車数台も巻き込まれて、被害を受けたという。
動画のタイムスタンプから、撮影された時間は、21日の午後8時15分より少し後であり、2~3時間後に中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボー、Weibo)」に投稿されて拡散した。...
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『ロイター通信』や
『CNN』の報道によると、動画は上海の駐車場の監視カメラで撮影された短時間の映像で、テスラの高級セダン型EV「モデルS」と思われる車から白煙が上がっているところが映っていた。数秒後にEVは炎上し、その後すぐに動画は終わっている。周辺の車数台も巻き込まれて、被害を受けたという。
動画のタイムスタンプから、撮影された時間は、21日の午後8時15分より少し後であり、2~3時間後に中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボー、Weibo)」に投稿されて拡散した。微博には、「安全が一瞬で損なわれ、またたく間に出火した事実は容認できない。」「この事故の教訓の1つは、今後テスラ車の隣には駐車してはいけないということだ。」など、同社に対する冷笑や怒りなど様々なコメントが寄せられた。
テスラは中国当局とともに事案の調査をしているとコメントしただけで、詳細は明らかにしなかった。同社の広報担当者は、「直ちにチームを現地に派遣し、地元当局に協力して事実関係を確認している。把握する限りでは、負傷者はいない。」とメディアに述べた。
テスラ車から出火したと思われる事案は、2013年以降で少なくとも14件起きているが、走行中か衝突事故を起こした車によるものが多かった。テスラは以前、自社のEVは、ガソリン車と比較して出火の確率が10分の1以下にとどまると安全性を強調しており、充電中でないバッテリーが、勝手に発火するのは不思議だとの指摘もある。
中国はテスラにとって極めて重要な市場だ。同社の中国での年間売上高は20億ドル(約2240億円)を超え、全体の約20%を占めている。但し、中国市場での同社のシェアはまだ小さい。テスラは上海に新たな工場を建設中であり、先ずは量産型の小型セダン「モデル3」を生産し、これによって中国での売上を飛躍的に拡大させたい考えだ。同社は最終的に、上海工場で年間50万台の製造を目指している。
しかしながら、中国経済の減速化や、米中貿易戦争によって、現在全て米国から輸入されているテスラ車に課された追加関税の影響が既に表れているのに加え、中国の自動車メーカーとの競争も激化し、状況は次第に厳しくなっている。
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