バイデン氏施政方針演説、対中国、ロシア(2021/04/30)
バイデン米大統領は初の施政方針演説で、「米国は再び動き出した」と新型コロナウィルス対策の成果を誇示した。一方、世界で最も重要で偉大な国になる野心を抱く中国との競争力強化を求めるものの、インド太平洋での米国の軍事的プレゼンスは、中国の対立を求めてのものではないと強調し、ロシアとの関係悪化も求めてはいないとの姿勢を示した。
4月29日付米国
『CNBC』 は「“(世界で重要な国になることに)恐ろしい程真剣”な中国との競争力強化を求めるバイデン氏」との見出しで以下のように報道している。
バイデン大統領は、ワシントンで行われた施政方針演説で、緊張関係が高まりつつある中国との対立に国民の協力を求めた。演説の一部では原稿にない発言で、「中国の習金平主席は中国が世界で最も重要で尊敬されるべき偉大な国になることに恐ろしい程真剣だった」とし、オバマ政権下の副大統領時代に、習氏と共に旅し24時間以上も議論をした時の話を持ち出した。...
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4月29日付米国
『CNBC』 は「“(世界で重要な国になることに)恐ろしい程真剣”な中国との競争力強化を求めるバイデン氏」との見出しで以下のように報道している。
バイデン大統領は、ワシントンで行われた施政方針演説で、緊張関係が高まりつつある中国との対立に国民の協力を求めた。演説の一部では原稿にない発言で、「中国の習金平主席は中国が世界で最も重要で尊敬されるべき偉大な国になることに恐ろしい程真剣だった」とし、オバマ政権下の副大統領時代に、習氏と共に旅し24時間以上も議論をした時の話を持ち出した。そして習氏や「他の独裁者は21世紀の民主主義はコンセンサスを得るのに時間が掛かり過ぎるため、専制主義に対抗できないと考えている」と述べた。
政治分断が増している米国では、対中国では、歩み寄りよりも強硬姿勢を示すことが民主党と共和党の間での合意となりつつある。米中の緊張関係は、トランプ前大統領時代に高まった。バイデン氏は中国に圧力を加えつつ、同盟国との協調路線を模索してきた一方で、関税や制裁を継続する等トランプ氏の路線も貫いてきた。
またバイデン氏は演説で、米国は電気自動車バッテリー、バイオテクノロジー、コンピュータチップ、クリーンエネルギーなど未来の製品や技術を開発しなければならず、この政策が米国の雇用につながると強調した。しかし、対中競争やインド太平洋での米国の軍事的プレゼンスの目的は、中国の対立を求めてのものではないと強調した。
中国との企業関係を調査する「Strategy Risks」創設者のIsaac Stone Fish氏は、バイデン政権では、トランプ政権よりも、中国と「協力して」気候変動に対応する可能性がより大きいとするが、両国の緊張関係は続くと見ている。同氏は政治でなく、企業や投資家が米国の製造業の雇用の中国流出の原因を作ったのだと述べている。
同日付中国『CGTN』 は「中国、ロシアとの対立は求めていないとバイデン氏」との見出しで以下のように報道している。
バイデン米大統領は29日、議会上下院本会議での初めての施政方針演説で今後の外交方針に関し、中国やロシアとの対立は求めていないと述べた。バイデン氏は「米国が再び動き出した」とし、コロナ対策法案や100日で2億回のワクチン接種を達成したことなどの成果を並べた。過去数年、貿易、人権、香港特別行政区、新疆、台湾問題を巡り中国と米国の緊張関係が高まっている。
バイデン氏は演説で、ロシアとの関係悪化も求めていないと述べた。就任3か月でこれまで米選挙への介入やハッキング行為を理由にロシア政府高官らに制裁を科したが、ロシアとの関係安定を求め、ウラジミール・プーチン大統領との第三国での首脳会議を提案していた。演説では気候変動や新戦略兵器削減条約(START)での協力を求めている。
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したたかな中国、アフリカ諸国囲い込み盤石化のため中国・アフリカサミット開催【米・中国メディア】(2020/06/17)
5月20日付Globali「
したたかな中国、ウィルス禍で欧米からの中国批判に対抗すべく、改めてアフリカ諸国の囲い込みを画策 」で報じたとおり、世界保健機関(WHO)等においてアフリカ諸国からの支持を取り付けるべく、途上国支援の一環で今後2年間でWHOに20億ドル(約2,140億円)の供出をぶち上げただけでなく、新たにアフリカ諸国における30の病院建設を支援するとアピールした。そしてこの程、アフリカ諸国の囲い込みを更に盤石化するため、中国・アフリカ首脳会議(サミット)を開催することとしている。
6月17日付米
『CGTNアメリカ(中国中央テレビ国際ネットワーク米支局)』 :「習近平国家主席、新型コロナウィルス(COVID-19)感染問題で協調するため中国・アフリカサミットを主導」
習近平(シー・チンピン)国家主席は、6月17日に北京で開催される中国・アフリカサミットの冒頭で演説を行う。
中国外交部(省に相当)が6月16日にリリースした声明によると、COVID-19感染流行問題でアフリカ諸国への具体的支援策を協議するため、同サミットを開催することが決まったという。...
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6月17日付米
『CGTNアメリカ(中国中央テレビ国際ネットワーク米支局)』 :「習近平国家主席、新型コロナウィルス(COVID-19)感染問題で協調するため中国・アフリカサミットを主導」
習近平(シー・チンピン)国家主席は、6月17日に北京で開催される中国・アフリカサミットの冒頭で演説を行う。
中国外交部(省に相当)が6月16日にリリースした声明によると、COVID-19感染流行問題でアフリカ諸国への具体的支援策を協議するため、同サミットを開催することが決まったという。
オンライン会議形式ではあるが、同サミットには、アフリカ諸国首脳はもとより、国連事務総長及びWHO事務局長も出席するという。
アフリカ疾病管理予防センター(2016年設立)発表によると、アフリカ全土でのCOVID-19感染者は25万1,866人、死者は6,769人に上る。
中国は今年3月初めから、検査キットや防護具等の医療用品を50ヵ国以上のアフリカ諸国とアフリカ連合(2001年発足、加盟55ヵ国、本部はエチオピア/アディスアベバ)に提供し、また、7つの医療チームを派遣して、地元の医療従事者に感染症対策の支援を行ってきている。
更に中国は、主要20ヵ国(G-20)とともに、77ヵ国の途上国の債務弁済停止受け入れを表明している。
なお、習国家主席は、5月に開催されたWHO総会において、COVID-19支援策の一環で、今後2年間で20億ドルを供出すると発表している。
また、王毅(ワン・イー)外交部長(外相に相当)も、“中国とアフリカ諸国との連携は重要事項である”として、“今後も真っ先にアフリカ諸国宛に支援の手を差し伸べる”と強調した。
同日付中国『チャイナ・デイリィ』 紙:「中国とアフリカ諸国が感染症問題でサミット開催」
中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は6月16日、オンラインで6月17日に中国と南アフリカ主導で開催される中国・アフリカサミットは、今年の議長国となるアフリカ連合とセネガル(アフリカ西南端)が取り仕切ると発表した。
これに続いて、同部趙立堅(チョウ・リーチャン)報道官が、今回のサミットでCOVID-19感染症対策に関わる協力関係が主議題になると付言した。
なお、スーダン(北東アフリカ)のオメール・ガマー=エディン外相は『新華社通信』 のインタビューに答えて、“COVID-19感染問題で、中国による医療用品の提供と医療チームによる地元支援に感謝している”と表明している。
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